医学は知識を基本としますが 気導術 は心を基本とします。 瀬戸口療整院
認知症の高齢者が、赤ちゃんと一緒に「体育」や「音楽」の授業を受けると、表情が豊かに
なりおしゃべりが増えた。
神戸市のNPO法人が、そんな ”赤ちゃん効果 ”を調査し、介護プログラムとして
事業家を目指すユニークな取り組みを続けている。
赤ちゃんの人形やロボットによる高齢者への癒し効果はこれまでにも報告されているが
実際の赤ちゃんによる調査はほとんど例がなく、注目されている。
昨年11月、神戸市中央区の「デイサービス真愛」に認知症の高齢者約40人と、3組の
赤ちゃんと母親が集まった。
「さあ、赤ちゃんと一緒に体を動かしてみましょう」
高齢者らはポンポンを手に車いすに乗ったまま体を動かし始め、赤ちゃんが近ずいてくると
大きく手を動かしリズムをとる。
体育の ”授業 ”を受けた柴イソエさん(85)は「体を動かすと気持ちよかった。
子育てをしていた遠い昔をおもいだしました」と笑顔で話した。
この取り組みは、NPO法人「ママの働き方応援隊」(神戸市中央区)が主催。
赤ちゃんが持つ他者を優しい気持ちにさせる力に着目、赤ちゃんを高齢者施設などへ派遣
する「赤ちゃん先生」事業を平成23年秋にスタートさせた。
今回は、より発展させた形で、介護プログラムとしての事業化を計画。
母親たちが得意分野を生かして講師となり、高齢者は赤ちゃんと一緒に ”授業 ”を
受ける。
普段は無口な高齢者が笑顔を見せよくしゃべるようになるなどの変化が見え始めており、
こういった効果を写真を交えて細かく記録。
来年3月までに調査結果をまとめる予定だ。
介護の現場では、赤ちゃん人形を抱っこしたり、赤ちゃんロボットと触れ合ったりすることで
高齢者の心を癒す「ドールセラp-」やロボットセラp-」が取り入れられている。
「実際の赤ちゃんに触れる効果はより深いのではないか。
介護プログラムとして採用してもらいたい」と同法人理事長の恵夕喜子さんは期待を込める。
神戸大学発達科学部の伊藤篤教授(子供家庭福祉論)は「赤ちゃんにはいとしい守ってあげたいと
思わせる力が生まれつき備わっている。
高齢者も赤ちゃんをあやしたり、抱っこしたりする中で、小さな命のために自分が役立って
いるという実感がわくのでは」と話している。