医学は知識を基本としますが 気導術 は心を基本とします。 瀬戸口療整院
寝たきりや要介護の主要な原因である「ロコモ 運動器症候群」。
日本整形外科学会は、将来ロコモになる可能性を判定する「ロコモ度テスト」を
作った。
若い世代にもロコモ予防の大切さを呼び掛けるのが狙いだ。
あなたのロコモ度は?
ロコモは、骨や関節、筋肉などの機能が低下する「運動器の障害」によって歩行や
日常生活に何らかの支障がある状態のこと。
平成19年、同学会が提唱した概念。
同学会は、22年に予防・啓発のため、推進協議会を設立した。
ロコモの認知向上は今年4月から開始した厚生労働省の「健康日本21(第2次)」の
目標項目にも選ばれている。
運動器の働きが大事なのは、運動器に支障があると健康寿命(健康上の問題がない状態で
日常生活を送れる機関)に大きく影響するためだ。
日本人の平均寿命と健康寿命の差は男性が約9年、女性が約12年。
晩年の約10年を自立できない状態で過ごしている人が多いのが現状だ。
同学会はこれまで、「7つのロコモチェック」によってロコモ予防を呼び掛けてきた。
新たな「ロコモ度テスト」について、同学会理事長で九州大学院外科学講座の岩本幸英
教授は「ロコチェックはロコモかどうか気ずいてもらうためのテスト。既にロコモの人では
予防が難しい。運動機能の低下は20~30代から始まっている。より早い段階で将来の
ロコモリスクが分かれば、生活習慣の見直しなどで効果的なロコモ予防ができる」と
説明する。
脚力を測る「立ち上がりテスト」は、高さ10~40センチの台に座り、片脚や両脚で
立ち上がれる台の高さを測る。低いほどよく、20代男性では20センチの台から
立ち上がれるかが目安。
歩幅を測る「2ステップテスト」は、2歩分の歩幅を身長で割った値を調べる。
例えば、身長175センチの人で2歩幅が285センチの場合、2ステップ値は1・63.
30代では標準、40代では標準以上だが、20代では標準以下となる。
「歩行速度が遅くなると寝たきりのリスクが上がる。年齢相応の歩幅を維持しているかは
大事なポイント」(伊奈病院整形外科・石橋英明部長)
それぞれの結果を年齢層別の目安と比較し、一つでも達成していないと将来ロコモになる
可能性が高いという。
同学会はロコモ予防のために片脚立ち(左右1分間ずつ、1日3回)とスクワット
(5~6回を1日3回)を推奨してきた。
今回は、これに、カーフレイズ(両脚で立った状態から片脚を大きく前に踏み出し、太ももが
水平になるくらいに腰を下げた後、踏み出した脚を元に戻す)の運動を追加。
いずれも下半身に筋肉を付ける運動で、カーフレイズは、10~20回、フロントランジは
5~10回、ともに1日2~3回が目安だ。
岩本教授は「ロコモにならないように暮らしの中で運動を習慣ずけてほしい」と
呼び掛けている。
{7つのロコチェック}
1 家の中でつまずいたり滑ったりする
2 階段を上がるのに手すりが必要
3 15分読けて歩けない
4 横断歩道を青信号で渡りきれない
5 片脚立ちで靴下がはけない
6 2キロ程度の買い物を持ち帰るのが困難
7 布団の上げ下ろしなどが困難
**一つでも当てはまるとロコモの可能性がある**